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特命教授コラム

 
自動演奏楽器(3)
東京工業高等専門学校 特命教授 中澤 達夫

 電子楽器は従来の楽器の枠を超えた大きな可能性を持っていますが、「演奏」すること自体は、従来の楽器と同様、あるいはそれ以上に大変な面があり、使いこなすには練習が必要です。一方、自動演奏楽器はまさに「自動演奏」ですから、楽器を扱う訓練は不要ですが、自分の思い通りに操るというわけには行きません。使う人が自分の使い方にあわせて選んでいくものだと思います。
 あまり時間をかけて練習しなくても簡単に演奏できる楽器が欲しい、という要望を持つ人も結構いるのではないでしょうか?それの答えになるかはまだ不明ですが、近年のソフトウエア技術を使って、センサ(カメラ)の前でいろいろな楽器(例えばトランペットやバイオリン)の演奏のような動作をすると、それに合わせてその楽器の音色で音楽が流れる「仮想楽器」というもの(ソフトウエア)もあるようです。 また、自由な演奏表現という使い方を考えたものとして、従来の楽器の形態や演奏法などにとらわれず、色々なセンサを使って人間の動作(手足の動きから指先や筋肉の動き、更には視線の向け方など)を検知して音やリズムを発生し、それによって音楽を作っていくシステムも種々作られています。こうなると、もはや「音楽」や「楽器」という枠から外れてしまっているようにも思いますが。



さて、「ロボット」という言葉からの連想で「自動演奏」からはじめて、一般にはあまり知られていない(と思われる)楽器に関することをランダムに眺めてみました。一つの言葉や技術を知ることきっかけに、自分の自由な発想で調べてみると、思いもよらないことが歴史的にも実現できていたり、使われていたりすることが分かって、さらに興味が増すことがあります。インターネットを上手く使うと、こういう調べ事は比較的簡単にできますね。



ここで私がキーワード的に取り上げた「楽器」は、人間が生きていく上で必要不可欠なものであるかは疑問な面もありますが、音楽のない世界というのも想像しにくいものです。人間は、大昔からいろいろな「音の出る何か」を使っていろいろな表現をしてきたことが伝わっています。一部はいわゆる通信の手段であったり、また、楽しみのためや儀式のためのものであったりしたことは、よく知られています。



今、皆さんは「楽器」をどんなものだと考えますか?人間が扱う道具として、とても色々な使い方ができそうに思いませんか?何か新しい発想の楽器を考えてみるのも楽しいものですよ。