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スリーボンドファインケミカル株式会社訪問記


訪問日:2015年2月24日 火曜日
場所:スリーボンドファインケミカル株式会社 応接室
お答えいただいた方:代表取締役社長 圡田耕作 様
質問者:東京高専4年 平本晃也、星野彩、松永宏章


 
企業トップインタビュー

圡田耕作  代表取締役社長
事業内容
スリーボンドグループは、自動車や電子機器、建物の配管等の様々な製品に使われる「工業用」のシール剤・接着剤を開発、製造、販売している。そのため、一般にはあまり目に触れることは無いが、身の回りの様々な製品でスリーボンドの製品が活躍している。世界に事業展開しており、今年で60周年を迎える。スリーボンドファインケミカルは、製品の開発・生産や品質保証までの部分を担っている。


誇れる点
―誇れる点は何ですか?
60周年を迎えたということはそれだけ長い期間お客様に受け入れられたということ、そのことが誇れる。また、最新の飛行機やモバイル機器は接着剤により軽量化できている。このような接着剤ならではの活躍の場があり、「仕事を通じて人類、社会に奉仕する」という創業理念に従い、人類文化のイノベーションに貢献できているということが誇れる。


圡田社長ご自身について
―社長は、学生時代にどのようなことをしていましたか?
小学校からラグビーをしていたが、大学からはヨットをしていた。やっている人が少なくて面白そうで、かっこいいなと思って選んだ。練習に時間を割かなければならなかった分、友達と協力して効率的に勉強する必要があった。ここで仲間づくりが得意になったのだと思う。その友達には、お礼にヨットを教えてあげるというように、感謝の気持ちを伝えていた。小さい頃からこういった心遣いはしていたと思う。

―ちなみに大学の専攻は何ですか?
専攻は経済。金融関連の授業に力を入れて勉強していた。

―研究担当の人や工場担当の人の専門的な話はわかりづらいのではないですか?
みんな説明がうまい。理系でない人に何を伝えるべきか、ポイントを押さえて教えてくれる。あとで調べたりもするけど。自分は、他の人がやってこなかったことを会社のためにやらなければならない。チーム、仲間でやっていくということを意識して事業を進めている。

―どのような経緯で社長になったのですか?
「スリーボンドファインケミカル」の社長として、今年で2年目になる。社長になることが決まった時点では何も積み上げているものが無かったが、若いうちから経験を積むべきということで社長になることになった。去年はスリーボンドグループの再編もあり、会社ごとに役割分担がなされた。スリーボンドは今年で60周年になるので、次の60年にむけて、これからを見据え、新しい世代へバトンタッチをしていくことになる。

―普段はどんなお仕事をされているのですか?
この会社の「何ができる?何ができない?」というような強みや弱みを常にチェックし、把握する仕事を主にしている。そして強みをより強くするための方法、弱みは補い方を日々見つけ、考えている。また、投資案件(新しい工場、機械、測定器等)の最終的な判断をするため、いろいろな知識やいろいろな部署との相談、他社の事例等の収集なども行っている。人と会うのも仕事。新しいことを知り、相手には会社のことを知ってもらうことが必要。

―今まで会ってきた中で印象深い人を教えて下さい。
高度成長期で、実際に車を作ったり建物を作ったりして活躍していた技術者と会う機会があった。70歳近くになる人であっても、情熱や夢を実現する力を感じる。
 今と昔ではかなり状況は変わっているけど、情熱は変わらない。そういった時代に活躍していた先輩に夢や気持ちでは負けたくない!

―社長という役職にプレッシャーを感じることはありますか?
未来に対してのプレッシャーを、日々感じている。スリーボンドは、今では世界中で受け入れられているけれど、これから10年後や20年後も受け入れられているのかと考えると、不安になる。なぜプレッシャーを感じるのかスポーツで考えると、慣れていない、練習不足といった、次がどうなるか見えない時に不安になる。この不安は練習を重ね、自信をつけることで無くすことができる。では仕事ではどうするか。それは情報を集めることに置き換わる。大きい団体、国、政治家、大企業はどう考えるのか?アメリカはどう?中国はどう?といったように調べていくと、何がありえて、何がありえないのかわかってくる。そうすることで、少しでも先をクリアにすることができ、不安要素を減らすことができる。


これからの企業について
―こういうことをやっていきたいということはありますか?
引き継ぐために、これからも勉強し、人や社会の協力を求めなければいけない。
去年いろんな人に会って、会社のポジションがわかった。会社のやってきたこと、やるべきことがわかった。 これからは、次世代へ、世の中がどうなっているか、何をすべきかを見極め、研究内容、人材等の準備をしていく。世界とのコミュニケーションも必要。必要なとき急には集まらないので、外国語が使えてその国に詳しい人をこれから徐々に揃えていく。こういったことの繰り返しになるだろう。 環境対策もしていかなければいけない。規制で、それまで使えたものが使えなくなるという例もある。将来これは使えなくなるだろうと予想し、将来を見据えて準備していく。

―どんな人を採用したいですか
元気がある人、情熱のある人、純粋で真っ直ぐな人を採用したい。これは大学卒、院卒とかではなく、人によって決まるもの。面接で見極めるしか無い。スキルで言えば、いろんな人が必要。理系文系、様々な人が必要。いい人を採用したい。前の会社では人事を担当し毎週面接をしていたがいざ採用してみると、キャリアや能力でアピールする人はあまり長続きせずに、反対に情熱をアピールしていた人が長く仕事を続ける人が多かった。


高専生について
―高専生を採用するメリットは何ですか
高専生の評価は高い。実務経験のある先生の下5年間で集中して授業、実験を行っているので、すぐ仕事に使える、即戦力になるというメリットが有る。だから研究所でも高評価を得ている。高専生を毎年インターンシップで受け入れているが、高専生は純粋で素直な人が多いと思う。

―インターンで来る高専生と大学生・大学院生の違い
大学生はアルバイトもいっぱいやっていて、社会のことを知っている。コミュニケーション能力も高く、そういった意味で大人びている。一方、高専生が会社に入ったらまず社会慣れしてもらう必要がある。(...苦手そう、しゅんとしちゃったね(笑))まだ若く、これからみんな大人になっていくのだから、機会とチャンスを自分から掴んで自分を高めていってほしい。待っていては、チャンスは来ない。回数を重ねていくことが大切。

―高専生に向けてメッセージをお願いします
理系は「すごく」面白い。人生もう一度やりなおせるなら理系に行きたい。人にない技術、世の中に無かったことをできるようにしてほしい。そのためには情熱、夢が無いとできない。世の中を良くするために、純粋な気持ちで取り組んでいって欲しい。
 
インタビューを終えて
 僕から見た、社長という役職の印象や企業から見た高専は、高専生は技術者として即戦力となる。常に先を見通して製品開発や生産プロセスを考えなくてはならない。社長は常に自社の長所・短所を知り、そのからどのように企業展開するかを考えなくてはならないので大変なことも多い。僕も企業の即戦力になれるように頑張りたい。


(平本)